Interview

浜辺美波、16歳。映画『君の膵臓をたべたい』で正反対の女の子を演じ、見えた景色とは?

浜辺美波、16歳。映画『君の膵臓をたべたい』で正反対の女の子を演じ、見えた景色とは?

衝撃的なタイトルからは想像もできないくらい、美しくて泣ける物語が話題となった小説『君の膵臓をたべたい』。2016年“本屋大賞”第2位など数々の賞に輝いたベストセラー小説が、ついに実写映画化する。本作で重い膵臓の病を患うヒロイン〈山内桜良〉を演じたのは、2011年の第7回“東宝シンデレラ”オーディションをきっかけにデビューした浜辺美波。本作では病を患いながらも、人を愛し、笑顔で毎日を懸命に生きる姿を瑞々しく演じている。まだ16歳でいながら、真っ直ぐな瞳で真面目に質問に答える姿はとても真摯。その理由や、本作の魅力、将来目指す女性像まで、たっぷりと話してもらった。

取材・文 / 吉田可奈 撮影 / A.
ヘアメイク / 鎌田順子 スタイリスト / 瀬川結美子

 


日記は手紙以上に想いを伝えられるものだと気づいた

浜辺さんが演じた〈山内桜良〉は、膵臓の病気を患いながらも、健気でポジティブな姿が印象的でした。

浜辺 〈桜良〉ちゃんは天真爛漫で、とても可愛い笑顔の持ち主なんです。でも一人になると、死に対する恐怖感や、孤独感が襲ってくる瞬間があるんですよね。そのことを忘れずに演じるようにしていました。

〈桜良〉を演じることで、気づいたことはありますか?

浜辺 今までは気づかなかったけれど、道に咲いているお花を見て、「綺麗だな」と感じるようになりました。これは死に向き合う少女を演じたからこそだと思うんですよね。あとは人としての“強さ”も教えてもらいました。

どんな“強さ”でしょうか。

浜辺 〈桜良〉ちゃんは、自分の病気をジョークにして笑いを取ったりもするんですよ。その強さって、本当にすごいですよね。死と向き合っているときにも、人と関わり続けられているのも、“強さ”だと思うんです。本当は辛くて、苦しいはずなのに、日記には“前向きになろう”と書いていて……。そう綴ることができるのは、本当に強いし、カッコいいなと思いました。

浜辺さんは普段、日記を書いていますか?

浜辺 撮影中は、〈桜良〉ちゃんに近づこうと日記を書いていたんですが、驚くほど何を書いていいわからず、天気だけを書いていたんです(笑)。でも、〈桜良〉ちゃんを演じることによって、日記は手紙以上に想いを伝えられるものだと気づいたので、今はちゃんと書き始めたいと思っているんです。

いつか、浜辺さんの日記を読めるときが来るかも……?

浜辺 う~ん(笑)。みなさんに読んでいただくことが決まっているなら、夏休みの宿題のように書き溜めることなく、ちゃんと書きたいと思います!

楽しみにしています(笑)。さて、北村匠海さんが演じたクラスで目立たない〈僕〉のタイプは、女性としてどう感じましたか?

浜辺 私自身、内向的で喋るのが苦手なタイプなので、〈僕〉にはすごく共感しました。もし私が〈僕〉の立場で、〈桜良〉ちゃんにあんな風に声をかけられたら、全力で逃げちゃうと思います(笑)。

「大好きだからこそ独り占めにしたい」感覚は、生々しくて共感できる

そう考えると、本当に浜辺さんと〈桜良〉の性格は正反対なんですね。

浜辺 そうですね。なので、演じていてすごく楽しかったです。実際に〈桜良〉ちゃんを演じてからは、学校生活でも「いつもよりも輪を広げるためにはどうしたらいいんだろう」と考えるようになりました。これも〈桜良〉ちゃんからもらった良い影響です。

本作では、親友の〈恭子〉(大友花恋)が、〈桜良〉と急接近した〈僕〉に抱く女の子特有の嫉妬心がすごくリアルに描かれていましたよね。

浜辺 その描写は、私にとって一番リアリティがありました。“親友と恋人は同然”というのは、女子高生にはよくある感覚なんです。大好きだからこそ独り占めにしたいと思う感覚は、すごく生々しくて共感できました。私は〈恭子〉ほど嫉妬するタイプではないですが、「私がいないところでどんな話をしているのかな」って気になることはあるんです。きっとそこは女性なら共感してもらえると思います。

その感覚は、10代の女の子にはすごく共感できそうですね。さて、劇中で〈桜良〉は、〈僕〉に会うために、すごく頑張っていましたよね。

浜辺 家族や大切な友達に会いたいと思う気持ちはすごくわかるので、実際に撮影するときは、晴れやかな気分になれたんです。人は、一人では生きていないし、誰かを想うからこそ強くなれるんだと改めて感じました。これからはもっと、人との関わりを大切にしたいです。

先ほどから話をお伺いしていると、すごく真面目な印象を受けるのですが、自分で「抜けているな」と思うところはあるのでしょうか?

浜辺 それがないんですよ(笑)。メンタルは強い方で、緊張などで眠れなくなるようなこともないんです。あと、根拠のない自信で「自分は真面目」だと思っているんです(笑)。

すごいですね!

浜辺 あはは(笑)。私はこのお仕事をずっと続けていたいと思っていて。でも、自分で努力しなければ、居続けられる世界ではないと思うので、人一倍、頑張らなくちゃいけないと思っているんです。その想いがより「真面目にならなくちゃ」と思うことに繋がっているのかもしれません。