Interview

原作ファンの小笠原海「『東京喰種』の現場にいられるだけで幸せ」出演の喜びと撮影秘話を振り返る

原作ファンの小笠原海「『東京喰種』の現場にいられるだけで幸せ」出演の喜びと撮影秘話を振り返る

人間と、人間を喰らう“喰種(グール)”の闘いを描いた石田スイの人気コミック『東京喰種 トーキョーグール』が実写映画化される。あることをきっかけに“半喰種”となってしまった主人公〈カネキ(金木研)〉の親友〈ヒデ(永近英良)〉を演じるのは、映画化が決まる前からずっと原作ファンだったという小笠原海。7人組グループ“超特急”のメインダンサー、カイとしての顔も持つ彼に、映画『東京喰種 トーキョーグール』についてたっぷり話を聞いた。

取材・文 / 山崎麻 撮影 / 三橋優美子


もともと原作の大ファンだったそうですね。出演が決まったときの気持ちはいかがでしたか?

小笠原 事務所で話を聞いたんですが、「人ってこんなに飛び跳ねるの?」っていうくらいリアルに飛び跳ねて、事務所のフロアにいた全員とハイタッチしたり、ハグしました(笑)。最初、マネージャーさんから「人間の役らしいよ」って伝え方をされたんですよ。「え! どの人間!?」って思っていたら、〈ヒデ〉役だったので「ウソー! そんな大事な役!?」ってさらに驚いて。本当に嬉しかったです!

原作のどういうところに魅力を感じていましたか?

小笠原 最初は、超特急のメンバーのユーキに、「キャラクターがかっこよくて、アクションもすごいし、人間の姿をしている喰種が人間を食べる設定とかがとにかく面白いから読んでみて」って勧められたのがきっかけでした。読んでいくうちに、人間と喰種という違う種族に焦点を当てることによって、人間らしさとは何かを考えさせられたり、人間は自分たちにとって障害になる喰種を排除しようとするすごく残酷な生き物なんだなと感じたりするようになって。僕たち人間に対して何かを問いかけるようなメッセージ性が強くて、すごく面白かったです。実際に台本を読んでみても、これはとんでもない実写化作品になるんじゃないかとワクワクしました。

出演を超特急のメンバーに伝えたときの反応はいかがでしたか?

小笠原 「すごいじゃん」って言ってくれました。ビジュアルが解禁されたときはユーキが「すごい! ヒデじゃん!」と言ってくれて、嬉しかったです。

超特急の他のメンバーもそれぞれ俳優として活動されている方もいますが、お互い出演作を観て感想を言い合ったりするんでしょうか?

小笠原 この間、メンバーのタカシが映画『一週間フレンズ。』に出演していたんですが、ユースケとタクヤが劇場に観に行って、タカシの劇中でのセリフを言ったりしてイジっていました(笑)。ライブでのMCでそれぞれの出演作に言及することもあって、タクヤが出演した『兄に愛されすぎて困ってます』とか、僕も『東京喰種 トーキョーグール』でイジられたりしてますね。

『東京喰種 トーキョーグール』は公開したらメンバーにも劇場で観てもらいたいですか?

小笠原 純粋に作品として面白いですし、原作が好きなメンバーも多いし、ぜひ観てもらいたいです。僕も原作ファンだけど違和感なくスッと観られたんです。漫画や小説の実写化作品は思い入れの度合いによって好き嫌いや違和感があったりすると思いますが、この作品は監督のこだわりが反映されていて、映像も綺麗だし、みんなそれぞれ原作のキャラクターに見えてくる。原作の世界観が実写になることでより広がりを感じられると思います。

演じる〈ヒデ〉は重要人物ですよね。

小笠原 そうですね。そういう役をいただけてありがたいです。〈ヒデ〉は窪田(正孝)くんが演じる〈カネキ〉が人間としての心を保つ上で一番大事な存在なので、何があっても〈カネキ〉の味方でいたいという意識を大切にしながら演じていました。あとは、何で〈ヒデ〉は〈カネキ〉と仲が良いんだろうと考えました。作中で〈ヒデ〉自身の過去や家族構成はほとんど描かれていないんです。〈カネキ〉はクラスにいたら本ばかり読んでいる地味な子だけど、〈ヒデ〉は明るくてある程度は人気者だったかもしれないと思うので、どうして〈カネキ〉に声をかけたんだろうとか、どうして〈カネキ〉と一緒にいて面白いんだろうとか、対照的だからこそ惹かれる部分もあったのかなとか、〈カネキ〉が本好きだから何かに熱中できる点を〈ヒデ〉は羨ましいと思っていたのかなとか。〈ヒデ〉は〈カネキ〉にとってある意味、太陽みたいな存在なので、〈カネキ〉を照らせるような雰囲気を出せていたらいいですね。

〈ヒデ〉との共通点はありますか?

小笠原 空気を読んでいないようで読んでいるところですかね(笑)。〈ヒデ〉って実は勘が鋭くてちょっとした違いにも気付ける人だと思います。僕は〈ヒデ〉ほどじゃないですけど、雰囲気の違いには気付けるタイプかなぁと思います。逆に、絶対に違うのは、僕は〈ヒデ〉ほど女の子好きではないところ(笑)。原作では、〈ヒデ〉は〈トーカ〉ちゃん(霧嶋董香/清水富美加)にすごく言い寄ったりするから、僕にはできないなと思います。そういう〈ヒデ〉を理解できないわけではないですけど、行動力がすごい。僕は女性に対してあんな風にフットワーク軽くはいけないです。

ビジュアルも原作の〈ヒデ〉にかなり近かったですよね。

小笠原 髪色はこだわりました。〈ヒデ〉は金髪なんですけど、ただの金髪じゃなくてちょっとオレンジがかっているんです。毎日、「今日の髪色はこんな感じです」って、お風呂上りに写真を撮ってマネージャーさんに送って、「ちょっと(色が)変わってきたのでまた染め直した方がいいですかね」みたいな感じで相談して、撮影のときは常に同じ色を保つようにしていました。

〈ヒデ〉はある意味、観客の立場に最も近い人物だと思います。

小笠原 そうですね。作品の中で最も普通の人だし、カラフルな人。作品の中で唯一、色がある人かなとも思いました。どこにでもいそうな大学生なので、自然体で気負わず演じるようにしていました。

萩原健太郎監督とはどんな話をされましたか?

小笠原 撮影初日が終わった後、監督からお手紙をいただいたんです。「〈ヒデ〉は〈カネキ〉にとって太陽のような人物だから、それを自分の中で噛み砕いて見せてほしい」というようなことが書かれた、期待が込められた内容でした。監督がわざわざ手紙を書いてくださることなんてあまりないと思うので、嬉しかったのと同時に、監督の作品にかける想いを感じました。そして僕もその想いと期待に全力で応えようと思いました。