Interview

“戦友”と認め合う黒羽麻璃央と崎山つばさが特別対談。ミュージカル『刀剣乱舞』のこれまでとこれから

“戦友”と認め合う黒羽麻璃央と崎山つばさが特別対談。ミュージカル『刀剣乱舞』のこれまでとこれから

今やキャンセル待ちチケットを求める人々が連日列を成す、熱狂的人気を誇るミュージカル『刀剣乱舞』。その歴史は、2015年に上演された「トライアル公演」から始まった。大ヒットゲームのミュージカル化。歌ありダンスありの華やかなステージング。想像を絶するプレッシャーの中、今日に続く『刀ミュ』の礎は築かれた。
そんな暗中模索の黎明期を支えたのが、三日月宗近役の黒羽麻璃央、石切丸役の崎山つばさら「トライアル公演」に出演したメンバーだ。2017秋の新作公演では、三日月宗近が久々に登場する。そこで公私共に仲良しのふたりが特別対談。「トライアル公演」の思い出からお互いのことまでたっぷり語ってくれた。

取材・文 / 横川良明 撮影 / 冨田望
衣装協力 / 藤木屋


たくさん苦しんだからこそ、より良い作品をつくれた

今日は「トライアル公演」の頃からいろいろと振り返っていただこうと思います。

黒羽麻璃央 あの頃は本当に大変でしたね。

崎山つばさ 今思い出しても本当にキツかったなと思う。毎日長時間の稽古で、家で寝てるよりも稽古場にいる時間の方が断然長くて。

黒羽 ご飯を食べている間だけが、唯一休める時間っていう感じだった。

黒羽麻璃央

崎山 あのときのこと覚えてる? 一度、俺と麻璃央があまりにも殺陣が上手くできなくて、殺陣師の先生から稽古中に「帰れ!」って言われたの。

黒羽 あった! それくらい『刀ミュ』は求められるものが高かったし、厳しかった。今だから言えるけど、俺、「阿津賀志山異聞」の稽古が始まる日、マジでビビッてたから。「またあの日々が始まるんだ……!」って(笑)。

崎山 でも、そういう苦しみがあったからこそ、より良い作品になったんじゃないかなって。ラクしてつくるより、しがみつきながらつくった方が、絶対作品に厚みが出ると思う。

崎山つばさ

手探りの中、作品をつくっていく中で、手応えを感じた瞬間というのはありましたか?

崎山 僕は「トライアル公演」の初日ですね。満席のお客さんからカーテンコールでたくさんの拍手をいただいて。悔しさもあったけど、今までやってきて良かったっていう想いがこみ上げてきました。

黒羽 他の現場で、『刀ミュ』に出たことのない俳優仲間が、『刀剣乱舞』を口ずさんでくれたり、アップのときに流してくれたりして。それはすごく嬉しかったですね。「俺も『刀ミュ』に出たいわ」って言ってくれる人も多くて。ファンの方に喜んでいただけるのはもちろんですけど、同世代の俳優から憧れてもらえる作品になったんだなっていうのは、ちょっと特別な想いがありました。

今ではすっかり気心の知れたふたり。打ち解け合うようになったきっかけは?

黒羽 「トライアル公演」のときはまだそこまでがっつり話すことはなかったんですよ。と言うのも、みんな自分のことに精一杯で、関係性を深める余裕がなかったから。じっくり話すようになったのは、「阿津賀志山異聞」からかな?

崎山 たぶん何か大きなきっかけがあったというよりも、あの危機的状況を乗り越えたという一体感が僕らを繋いだんだと思う。それほど「トライアル公演」は特別でした。

黒羽 よく公演中お風呂に行ったよね。崎山くんのすごいところは、めっちゃ水風呂に入るところ!(笑)

崎山 サウナが好きで、サウナと水風呂を交互に入るんです。麻璃央も優しいから付き合ってくれるんですけど、水風呂があんまり得意じゃなくて。

黒羽 いや、1回なら平気だよ。でも、崎山くんは平気で3~4回入るから!

崎山 1回あたりサウナが10分。その後、身体を冷やすために水風呂に入るっていう流れを計3セットくらい繰り返すんです。麻璃央も2セット目くらいまでは平気なんですけど、そこからどんどんやつれていく(笑)。

黒羽 「何でお風呂に入るのに苦痛な思いをしなくちゃいけないんだ!」って(笑)。疲労回復に来てるはずなのに、もう何してるんだかわからなくなる(笑)。

ツアー公演中はホテルでどんなふうに過ごしていますか?

崎山 僕は部屋から出ないですね。本を読むかテレビを観るか…… ダンスの練習もします!

黒羽 絶対してないでしょ! そういうの、逃さないよ(笑)。

黒羽さんはどんなふうに過ごしていますか?

黒羽 僕はホテル暮らしを堪能してますね。普段、家でお風呂に入るときは何も持ち込まないんですけど、ホテルのお風呂だとなぜか携帯を見たりジュースを飲んだりしたくなるんです。あとは、よくYouTubeを見てます。

崎山 結構見てるよね。メイクルームとかでもよく見てるイメージがある。

黒羽 最近、よく見るのは、高校球児モノ。野球が好きだから、つい気持ちが入っちゃう。あと、あるユーチューバーが某コンビニの100円餃子を紹介している動画があったんだけど、それを見て買ってみたら、今まで食べてきた餃子の中で一番っていうくらい美味しくて(笑)。あれは衝撃的でした。

崎山 本当に!? なんだか餃子食べたくなってきた(笑)。