映画『ルージュの手紙』主演カトリーヌ・ドヌーヴの貴重なオフィシャルインタビュー到着「監督とは偶然の重なりで出会ってご縁が出来た」

映画『ルージュの手紙』主演カトリーヌ・ドヌーヴの貴重なオフィシャルインタビュー到着「監督とは偶然の重なりで出会ってご縁が出来た」

12月9日、シネスイッチ銀座ほか全国公開となる『ルージュの手紙』。フランスを代表する2大女優『シェルブールの雨傘』『8人の女たち』のカトリーヌ・ドヌーヴと、『大統領の料理人』のカトリーヌ・フロが初共演した本作から、カトリーヌ・ドヌーヴの貴重なオフィシャルインタビューが到着した。

--フランス映画祭の団長として来日されましたが、フランス映画の魅力や特色は?
今回のフランス映画祭のセレクションを見ていただいても分かるように、ジャンルも描かれている人物も幅広いですし、また監督も多様で、今回2人の女性監督の作品もあるし、とにかく多種多様でオリジナル性があるところが魅力だと思います。今回のセレクションにもその部分が上手く反映されていると思います。

--ベアトリスという女性に憧れる部分はありますか?
ぜんぜん憧れはないです笑。ベアトリスにはすごく愛着はありますけれど、結果を考えずにとにかく今を生きているという人なので、すごくエゴイストなんだけどなんかこう憎めない、そういう所がいいと思いますし、彼女の生き方というのは昨日は昨日、今日は今日といった感じでほんとにどうなるかわからない枝に止まっている鳥のようにその日を生きている感じで特に憧れるとかはないです。今回ベアトリスのセリフでシナリオを読んだとき私が非常に笑ってしまったのが、子供について話している時に彼女は強がっているのかもしれないのだけれども、「子供は欲しいと思ったことも無かったし、子供がいなければ自分の面倒だけみればいいので便利だし、でも年取ったら子供がいたら便利なこともあったかもしれないね」あのセリフは非常に面白かったです。

--本作で自由奔放に生きるベアトリスを演じるにあたって、彼女にどんな思いを込めて、演じられましたか?
ベアトリスは非常にエネルギーがある役柄で、彼女が好奇心旺盛でなんでもやってみるというところで、人生をとことん生きており、過去の愛してきた男性とか賭博とかタバコとかアルコールとか食欲とかとにかくあらゆることに全力でエネルギーを使うのでやっぱり私自身もエネルギーが必要な役柄だなと思いました。彼女はストーリーの中では余命が限られてきてしまったということが分かるのですけれど、今まで通りの生き方を貫いて一切後退しない、落ち込むということなしにどんどん進んでいく凄くエネルギッシュな役柄です。

--カトリーヌ・フロとW主演という形でストーリーは展開していきますが、彼女との共演はどうでした?
今回だけに限らないけれども、映画を作るとなると撮影だったりリハーサルだったり、結構一緒に過ごすことになり近くなります。今回一緒に過ごしてみて、彼女は内に秘めたものを持っていて、役柄に集中していますので、現場では役柄に集中していましたね。

--カトリーヌ・フロ演じる助産婦のクレールは生を生むという存在で、ベアトリスはこれから死に向かっていくかもしれないという女性です。生と死を描いた作品でもあると思うのですが、どうでしょうか?
シナリオでは対照的な女性が描かれていてそこが魅力でした。

--ベアトリスは自らの死を感じて娘に会いに行くという行動をしますが、もしドヌーヴさんが同じ状況になったらどうしますか?
彼女の立場になることはないと思いますが、ベアトリスは自分にとって何が大切かとかそういうことで行動しているわけではなくて、映画の中ではエゴで自己中心的な人で、ただ自分の余命が少ないと知り一人でいるのが怖い、誰かに頼りたいというエゴからああやって突発的に連絡をとってきたということ。ベアトリスはその日その日を生きていて後ろを振り返ることもない人間なので。

--ベアトリスとクレールが出会ったことでそれぞれが贈り物を貰ったような気がします。
その通りで、お互いに出会えたことによってそれぞれが気づくことができなかったことに気づくということはあります。

--脚本のどこに惹かれたか?また映画が完成して観た上で脚本を読んだ時の印象と違っていましたか?
シナリオを読んでやっぱり一番魅力を感じたのは描かれている人物たちで、映画が完成して観ても、シナリオで読んだときに想像していた人物達がきちんと映画の中でも描かれていた。描かれている人物が非常に面白いというのが一番気に入ったところです。登場人物が人間的だしセンチメンタルな部分があるし、すごくイキイキとした人物たちで、もちろん撮影されてからどういう編集になるのかはわからないけれども、実際仕上がったものを観てみたら、自分がシナリオを読んでこの人物のこういう所が好きっていうのがそのまま描かれていた。

--そういったことは今まで出演されてきた作品でもそうだったのでしょうか?それとも違うことの方が多いのでしょうか?
シナリオ通りに映画が完成するのは毎回ではありません。でも今回の作品についてはほんとうにシナリオを読んで想像していた通りの作品に描かれていました。でも時々素敵なサプライズがあって、シナリオで描かれていた時よりも良くなったなって思うこともあります。大抵はそうではないけれども。なかには撮影中どうなってしまうんだろうという作品もあって仕上がって観たら良かったという作品もあります。例えばトリュフォーの『終電車』、あれなんかも撮影現場は大変だったけれども仕上がったらすごく良かったです。

--これまでのキャリアの中でどのように作品の選んでいるのでしょうか?
シナリオが気に入るというのももちろんですけども、監督に魅力があるかというのも大きなポイント。今自分がやっている選択は25歳の時にはやっていなかったと思うし、その時の自分が共感できるシナリオだったり監督だったり、そういう人たちと仕事をしてきたので、作品を選ぶ時に、一貫性があるというよりは、その時その時に自分が共感するものを選んできました。

--出演を決める条件はなんですか?
シナリオが面白いか、自分が演じる人物だけではなくその周りの人物も面白く描かれているかが決め手になります。

--プロヴォ監督の作品はご覧になっていたのですか?
『セラフィーヌの庭』は観ました。とても気に入りました。

--いつも気鋭の監督たちと仕事をしていますが、自分からアプローチするのですか?
一概には言えませんが、作品を観て会ってみたいなと思うこともあれば、偶然の重なりで出会ってご縁が出来たということもあります

--ポスターにある唇はカトリーヌさんのものですか?
これは違いますが、映画の中の手紙に出てくるものは私のものです。

--俳優の面白さや喜びを教えてください。
トリフォーの言葉を引用すれば「喜びであると同時に苦しみである」ということだと思います。
想像上の人物に命を吹き込むことは非常に面白いことだと思います。自分の人生で経験しないようなことを役柄で経験できたりする。自分でない誰かを演じることは非常に面白いことだと思います。

--ご両親も俳優ですが、何か教わったことはありますか?
大家族で私は4人姉妹でした。親は親、子供は子供で世界が独立していたので、特にそういった面で教えてもらったということはないです。

--経験を重ねた上で、今の俳優という仕事への向き合い方とかを学んでいったのですか?
自分のキャリアの中では、ジャック・ドゥミとの出会いが考え方に影響している。彼は普遍的な独自の世界観を持った監督だと思います。

--何歳まで女優をすると決めているのでしょうか?
特に決めていなくて、面白いシネリオがあって縁があればずっとやりつづけていきたい

--仕事していないときは何をしているのですか?
撮影中にできないことをやりたいので、オフの時には友達に会うこともあれば映画館に足を運び映画を観ることもありますし、多くの役者がそうであると思いますが、撮影じゃなくても映画のために何かをやっていることもあります。

映画情報

映画『ルージュの手紙』
2017年12月9日(土)シネスイッチ銀座他全国ロードショー


監督・脚本:マルタン・プロヴォ『ヴァイオレット-ある作家の肖像-』『セラフィーヌの庭』
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、カトリーヌ・フロ、オリヴィエ・グルメ
2017/フランス/フランス語/カラー/ビスタ/117分
日本語字幕:古田由紀子
配給:キノフィルムズ
2017/フランス/フランス語/カラー/ビスタ/117分/
日本語字幕:古田由紀子 <G> 
配給:キノフィルムズ

© CURIOSA FILMS – VERSUS PRODUCTION – France 3 CINEMA © photo Michael Crotto

【STORY】
セーヌ川流れるパリ郊外に暮らすクレール(カトリーヌ・フロ)の元に、何の痕跡もなく30年間姿を消していた血のつながらない母、ベアトリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)から電話があり、「会いたい!」と言われる。クレールは今でも、大事な父を捨てた彼女のことは許せなかった。父はその後、自殺をしてしまったのだ。真面目すぎるクレールと自由で人生を謳歌しているベアトリス。性格が全く違う二人だが、互いを受け入れ、ベアトリスの古い秘密が明らかになることによって失われた年月が埋まっていく。いつしかクレールは、ベアトリスの生き方に影響され人生の扉を少しずつ開きはじめるー。

ポスター展『ルージュの手紙』
期間:11月17日(金)~12月下旬
※入場は、劇場内で映画鑑賞者のみ対象

オフィシャルサイト
http://rouge-letter.com/