フレデリック、初アリーナワンマンライブ『FREDERHYTHM ARENA2018~KOKYOのTOGENKYO~』を開催。「フレデリック、第二章始めます」

フレデリック、初アリーナワンマンライブ『FREDERHYTHM ARENA2018~KOKYOのTOGENKYO~』を開催。「フレデリック、第二章始めます」

4月30日、フレデリックが神戸ワールド記念ホールにて、初のアリーナワンマンライブ『FREDERHYTHM ARENA2018~KOKYOのTOGENKYO~』を開催した。神戸はフレデリック結成の地であり、2015年に上京するまで、三原健司(vo、g)、三原康司(b)、赤頭隆児(g)が活動の拠点としてきた場所。2017年に高橋 武(ds)の正式加入を発表したのも神戸である。

ここからまたあらたな一歩を踏み出すため、はじまりの地に帰ってきたということだろう。

神戸・三宮駅から会場へと続く街並みにアルバム「TOGENKYO」にデザインされたカラフルなモチーフがCGがオーバーラップしていき、最後にはワールド記念ホールに画面が突入していくオープニング映像を経て、「TOGENKYO」でライブがスタート。広大なキャパシティに臆することなく、バンドのサウンドは遠くまで気持ちよく伸びている。「トウメイニンゲン」では勢いを増幅させるような康司&武のプレイが光ったほか、普段はわりと音源通りにソロを弾くことの多い隆児が序盤からアレンジを効かせるなど、みんな気合いが漲っている様子。「唄える?」とオーディエンスに問いかける健司は、満面の笑みを抑えきれていないような表情だ。

この日は、十字型に配置された大型スクリーンやレーザー光線、火炎砲などの大会場らしい特効を用いながらライブを展開していった。 新曲「シンセンス」の披露もあった前半戦は、2016年7月・Zepp DiverCityワンマンの時期から見られた、MCをほぼ挟まずに次々と演奏するスタイル。スクリーンに映るVJは昨年末のライブハウスツアーやフェスでも共に演出で参加してきたクリエイティブチームの「INT」が手掛けたもの。その他にも例えば、ステージが見えなくなるほど大量のスモークが噴射された「うわさのケムリの女の子」の演出はリリース当初から恒例となっていたもの。今回はアリーナ規模に応じて34台にも及ぶスモークマシーンがスタンド席にまで設置されていた。昨年秋から続いてきた『TOGENKYO』ツアーシリーズ中、メンバーは「ライブハウスの景色をアリーナに持っていく」という話をよくしていたが、まさにその言葉通りの光景が生み出されたというわけだ。

中盤では、アンティーク調のベッドやテーブルが配置されたアリーナ中央の特設ステージに移動。アコースティック編成「FAB!!」が披露された。「ハローグッバイ」はテンポを落とし1番まるごと健司の弾き語りで届けられ、リラックスしたテンションの自己紹介MCを挟んで演奏されたインディーズ期の楽曲「ほねのふね」は3拍子の間奏を延ばしたアレンジに仕上げられている。「ほねのふね」曲中では特設ステージ全体がせり上がり、会場中からステージに向けて水平に照射されたレーザーとミラーボールから降り注ぐ光の粒が相まって、まるでメンバーの乗る特設ステージが月明かりに照らされた海原に浮かぶ船かのような演出に。突如出現した天空の海にあちこちから感嘆の声が聞こえてきた。そうしてオーディエンスの近くで演奏したあとは、「FUTURE ICE CREAM」「シンクロック」を連投。いつだって過去を引き連れながら進んできたこのバンドのやり方をダイレクトに伝えたあと、「KITAKU BEATS」「オドループ」「オンリーワンダー」と畳みかけ、本編を終えた。

アンコールを求める拍手に応えて再登場したメンバーは、イヤモニをはめるのを一旦やめて歓声を受け止めた健司をはじめ、4人とも幸せそうな表情でオーディエンスの方を見渡している。「故郷に帰ってきました、ただいま!」と、ファンやスタッフ、これまでバンドを支えてきた人々への感謝を伝えたあと、「ものすごい未来見したるからこれからもフレデリックをよろしく」(健司)と「たりないeye」に繋げたのだった。曲の始まりではスクリーンにはMVが映し出されていたのだが、1コーラスを終えたあたりから先ほど使用した特設ステージに女性が登場し、スクリーンの中でMVの世界とリアルタイムの世界が交互に入れ替わるという現実と想像のはざまを表現する演出で魅せた。

そして「2018年、桃源郷の先へと行ってまいります」という健司の言葉で以ってライブが終了……かと思いきや、エンディングムービーのあと、新しい衣装に着替えたメンバーがオンステージ。直前の言葉を有言実行するように、初解禁の新曲「飄々とエモーション」を披露したのだった。今までのどの曲とも異なる曲調、「TOGENKYO」とリンクするフレーズを織り交ぜながらまっすぐな意思を綴った歌詞に新鮮さを覚えた人も多かったのではないだろうか。

終演後、スクリーンには「DANCE WITH NEW FUTURE, SING WITH NEW EMOTIONS.」の文字。「飄々とエモーション」は来る7月にリリースされるという。「フレデリック、第二章始めます」(健司)という言葉を残して4人は去っていったが、いったいここからどのような未来を描いていくのだろうか。あらたなは始まりに、期待していたい。

TEXT BY 蜂須賀ちなみ
PHOTO BY 渡邉一生/森 好弘

【SETLIST】
OPENING
01.TOGENKYO
02.リリリピート
03.トウメイニンゲン
04.パラレルロール
05.シンセンス(新曲)
06.ナイトステップ
07.幸せっていう怪物
08.かなしいうれしい
09.うわさのケムリの女の子
10.まちがいさがしの国
11.RAINY CHINA GIRL
12.ハローグッバイ
13.ほねのふね
14.FUTURE ICECREAM
15.シンクロック
16.KITAKU BEATS
17.オドループ
18.オンリーワンダー
[ENCORE]
01.たりないeye
02.飄々とエモーション(新曲)

Produced by 【es】エンタメステーション
Supported by M-ON! MUSIC