「みんなに心配されるようなシチュエーションでキスしたい」映画『寝ても覚めても』トークショー開催

「みんなに心配されるようなシチュエーションでキスしたい」映画『寝ても覚めても』トークショー開催

9月1日(土)よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイントほか全国で公開される映画『寝ても覚めても』のトークショー付き試写会が行われ、17年間で1,000人以上の恋バナを集めてきた桃山商事の清田代表と、映画ソムリエとして多数の映画を紹介してきた東 紗友美が、男・女それぞれの目線から本作の魅力を語った。

本作は、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されたことで注目を浴びた新鋭・濱口竜介監督が、芥川賞作家・柴崎友香による同名恋愛小説を映画化したもの。近年ますます演技の幅を広げる東出昌大が、同じ顔だが全くタイプの違う二人の男、亮平と麦(ばく)の一人二役に初挑戦。そして、本作が初の本格演技デビューである新星・唐田えりかがヒロイン・朝子を瑞々しく演じ、瀬戸康史、山下リオ、伊藤沙莉、渡辺大知、仲本工事、田中美佐子の豪華キャストが脇を固めている。さらに、tofubeatsが初の映画音楽を担当し主題歌を書き下ろしている。

本作をすでに鑑賞した清田は、「『寝ても覚めても』を観てから原作を読んだり、濱口竜介監督の過去作を観たり、ここ数日この映画に浸る日々を過ごしています!」とコメント、続けて東は「恋愛の悩みすべてが詰まっている映画! マリッジブルーや未消化の恋愛など。女って怖いなって改めて唐田さんの演じる朝子を観て気づく映画でした!」と言い、清田も本作を「意外と怖い」と形容した。

また、冒頭で自由人・麦と朝子が大阪で運命的な出会いを果たし、熱い恋愛をするがある日突然、朝子の前から麦が消えてしまうという内容の本作。「突然出会って突然消える。ジェットコースターみたいな展開にハラハラドキドキが最初から止まらなかったですね」と清田は未だ本作の余韻に浸っている様子。東が「男性が思う朝子の魅力ってなんなんですかね? 純粋に男性視点を聞いてみたいです!」と言うと、それに対し清田は「朝子は女性の魅力が色濃く出ている。たまにこういう雰囲気をまとった女性いるんですよね。近くにいるのに遠くに感じるというか……いつ消えるかわからない、不安にさせる雰囲気をもつ人!」と、麦と同様、朝子も相手を不安にさせる性格であると分析した。清田は「そんな朝子が、相手の男性に去られちゃうっていう展開は逆に面白かったですね〜。でも何を考えているかわからないミステリアスな男と、自分のことを大事にしてくれる男の間で揺れ動くというのは、映画の中だけの話ではなく、よくある話だと思うんですよ」と、今まで聞いてきた恋バナを思い出しながら語り東は、「朝子は明らかにずっと麦を引きずったまま亮平と付き合っているじゃないですか。結局朝子は東京に来てもずっと麦のことを考えているし、どこかで面影を探している。昔の相手を断ち切れないまま次の恋愛をしても、真実の愛にはたどり着かないと思うんですよね」と独自の見解を述べた。

ラストに朝子が起こす行動によって、観る人すべてに衝撃が走る。しかしその行動は一概に責めることは出来ないと東。「自分では予知できない行動ってある。たとえば、何時間も相手を待ってしまったり、後から見たらおかしいと思うLINEを送ってたり、自分の興味のない習い事を始めてみたり(笑)。それって誰にも棲みついている感情から、彼女を全部否定することは出来ないんですよね……」と、本作を観て今までの自分の考えが変化した東に、会場ではうなずく人も。それに続き清田も「朝子は心の中に生じた衝動、欲望に忠実に生きている。それがなかなか僕もできないから、正直羨ましいとさえ思ってしまいましたね。まぁ、個人的なイメージですけど、こういう女の人友達少なそうですけどね(笑)」と本音をポロリ。



さらに朝子の性格が羨ましいとこぼす清田は、一回衝動でやってみたいというシーンがあるという。「麦と朝子の二人でバイクに乗って事故をおこして転んでしまうじゃないですか。周りの人が心配しているのにもかかわらず、そんな中二人はキスする。『何してんだあいつら……』と笑ってしまいそうになるのが常識だけど、当事者になってみたい! あっち側に行ってみたいって思いますね! 倒れながらキスしたいです! あの時の自分どうかしてたわってぐらいの記憶があるだけで可能性が広がりそう!」と興奮気味に語り、会場の笑いを誘った。

トークショーも終盤に入り、最後に本作について清田は「ただただ顔が好きだとか、人に説明しても理解されなかったとしても、自分の中に強い衝動が起きた時は一度ぐらいその気持ちに正直に従って日常や人生をぶっ壊してもやっちゃっていいんじゃないってなる作品! おすすめです!」とコメント。東は「朝子は映画のヒロインの中では珍しいタイプ。映画の中でこれだけ恋愛でやってはいけないことをすべてやってくれているヒロインはなかなかいない(笑) 。この恋愛間違ってる……? と迷っている人がいたら是非みて欲しい!」とメッセージを残した。 「自分の中の知らない感情を引き出してくれるすごい作品になってます!」と清田が締めくくり、トークショーは終了した。

【STORY】
東京。亮平は、コーヒーを届けに会社に来た朝子と出会う。真っ直ぐに想いを伝える亮平に、戸惑いながらも朝子は惹かれていきふたりは仲を深めていく。しかし、朝子には亮平には告げていない秘密があった。亮平は、かつて朝子が運命的な恋に落ちた恋人・麦に顔がそっくりだったのだ――。

作品情報

『寝ても覚めても』
9月1日(土)、テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町、 渋谷シネクイントほか全国公開
出演:東出昌大、唐田えりか、瀬戸康史、山下リオ、伊藤沙莉、渡辺大知(黒猫チェルシー)/仲本工事/田中美佐子
監督:濱口竜介
原作:『寝ても覚めても』柴崎友香(河出書房新社刊)
脚本:田中幸子、濱口竜介
音楽:tofubeats
製作:『寝ても覚めても』製作委員会/COMME DES CINÉMAS
製作幹事:メ〜テレ、ビターズ・エンド
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給:ビターズ・エンド、エレファントハウス
©2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

オフィシャルサイト
http://www.netemosametemo.jp/

『寝ても覚めても』原作