新しい『あんステ』がここに完成!山崎大輝、猪野広樹ら出演の『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Memory of Marionette~開幕レポート

新しい『あんステ』がここに完成!山崎大輝、猪野広樹ら出演の『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Memory of Marionette~開幕レポート

2018年12月27日(金)天王洲 銀河劇場にて『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Memory of Marionette~が開幕した。
ダウンロード数300万を突破している大人気スマートフォン向けゲームアプリ『あんさんぶるスターズ!』を原作に、2016年6月の初演から好評を博している舞台シリーズ・通称『あんステ』の最新作。今回はシリーズ初登場となるユニット・Valkyrie(ヴァルキュリー)がメイン。キャラクターたちの関係性が見えてくる切ないストーリーと、芸術性の高いValkyrie色たっぷりの情熱的なパフォーマンスが繰り広げられる。
初日前日に行われたゲネプロと、山崎大輝、猪野広樹、大崎捺希、笹森裕貴、宮澤 佑の5名が登壇した囲み会見の模様をレポートする。

取材・文・撮影(囲み会見のみ)/ 片桐ユウ

新たなキャストとValkyrieを迎えた新しい『あんステ』

ゲネプロ前に行われた囲み会見には、Valkyrie(ヴァルキュリー)の斎宮宗 役・山崎大輝、影片みか 役・猪野広樹、Ra*bits(ラビッツ)の仁兎なずな 役・大崎捺希、fine(フィーネ)の天祥院英智 役・笹森裕貴、紅月(あかつき)の蓮巳敬人 役・宮澤 佑。今作の登場ユニットから、以上のメンバーが代表して登壇した。

華やかなステージ衣裳で登場した5人は、にこやかにフォトセッションに応じたあと、意気込みや見どころ、お客様へのメッセージといった質問に答えていった。

最初に意気込みを聞かれた山崎大輝は「今回から多くのキャストが替わり、新しい『あんステ』を見せていけるときなのではないかと思っております。皆様に“新しい『あんステ』も、こういう魅力があるのか!”と思っていただけるようなものを見つけていきたい」とコメント。

猪野広樹は「メインで進んでいるストーリーと水面下で進んでいるストーリーがありますので、何が伏線なのかを考える楽しさがありますし、単純に目の前にあるパフォーマンスでも楽しんでいただけるのではないかと思います」と見どころをアピールした。

大崎捺希は「今年の9月に開催された『あんステフェスティバル』でひと区切りを迎えて、紅月、fine、そしてRa*bitsの櫻井圭登くんが卒業しました」と振り返り、「僕は1年前の『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Judge of Knights~から『あんステ』シリーズに参加しているのですが、今までの『あんステ』を見てきたからこそ、新たなキャストとValkyrieを迎えた新しい『あんステ』を、お客様に見ていただきたいという気持ちが稽古場からどんどん大きくなっていきました」と、これまでの『あんステ』と、これからの『あんステ』への思い入れを語る。そして「Valkyrieとfine、夢ノ咲学院の頂点に立つユニットの新旧を見ていただけるところが見どころ。Valkyrieも新旧があり、旧・Valkyrieには仁兎なずなもメンバーとして入っていました。舞台でずっとなずなを演じさせていただいてきたので、今回の見せ場をしっかり見せていきたいと思っています!」と、継続キャストならではの想いを打ち明けた。

笹森裕貴は新キャストとして「今までに演じてこられたキャストの方々の想いを背負っているので、本気で稽古に臨んできました。僕らがお客様の目にどう映るのか不安でもあり、楽しみでもあります」と、正直な気持ちを告白。また、今回の舞台では時系列が大きく動いていくことを明かし「メインストーリーの1年前や、その後のエピソードだったりしますので、そこに合わせて僕らも演じ方や雰囲気を変えているところがあります。天祥院英智としては本物の気持ちを出すというか、強い部分だけではなく儚さが見られると思います」と、注目どころを伝えた。

宮澤 佑も『あんステ』シリーズ初参加。「前キャストの方々が素晴らしいものを創り上げてくださったので、僕らもそれに負けないように全力で稽古してきました」と真摯に作品に向き合ってきたことを語り、「あとは本番を楽しむだけだと思っています」と宣言。また、笹森と同様に「今回のお話はキャラクターの感情がたくさん動きますので、お客様にもそこをたくさん感じ取っていただければと思います。敬人くんを演じるうえでも、その部分をとても意識したので、動いていく時系列の中、どのように感情が動いていくかを見ていただきたいです」と、劇中の変化を見どころに挙げていた。

僕らが相応の熱量を出していかないといけない

囲み取材のラストは、登壇キャストからお客様へのメッセージ。

猪野は「舞台でこの役者たちがつくるからこその『あんさんぶるスターズ!』の世界を体現して、良いパフォーマンスができたらと思います。ぜひ劇場へ足をお運びください」と、真面目な口調でコメント。大崎は「これまで『あんスタ!』『あんステ』を応援してくださった皆様に、胸を張って見せられる作品となっています! 楽しみにしていてください」と綴った。

笹森は笑顔で「今までのたくさんの方々の努力があって僕らがここに立っていられるので、リスペクトを込めつつ、“この作品も良かったね”と言ってもらえるように努力してまいりました。すべての台詞、曲、動きに深い意味がある作品となっていますので、ぜひ観ていただければと思います」、宮澤も「キャスト・スタッフ全員でここまで創り上げてきましたので、ぜひお客様に観ていただければと思いますし、絶対に楽しめる舞台だと思います! ぜひご来場ください」とコメントして、作品への期待を高めた。

登壇メンバー全員、今回の舞台への自信が覗くコメントが続く。締めを託された山崎も「自信はとてもあります。お客様に満足していただける、という自信が」と言い切り、「稽古の段階から早くお見せしたいと思っていました」と続けた。そして改めて「今回はキャスト13人という人数で5都市をまわらせていただき、公演数も多いです。すべてのお客様に満足していただくには、僕らが相応の熱量を出していかないといけないものだと思っています。キャスト一同で力を合わせて、お客様に満足いただけるように頑張ります。皆様、よろしくお願いいたします」と結んで、囲み会見は終了した。

至高の存在のように見えていた彼らを身近に感じ、愛おしさが増す

この後は、ゲネプロの模様をレポートする。

『あんステ』シリーズは、2018年1月に上演された「~To the shining future~」にてメインストーリーが完結。本作はスピンオフ的な作品となり、2017年に上演された「Knights篇(~Judge of Knights~)」に続く2作目の“エクストラ・ステージ”である。

『あんステ』シリーズには初登場となる、芸術的な演出にこだわる格式高いユニット・Valkyrieをメインに据えて、原作でも大きな人気を博したイベントストーリー「追憶*マリオネットの糸の先」と「演舞 天の川にかける思い」「挑戦!願いの七夕祭」の3本を組み合わせた話が描かれる。

銀河劇場の赤い幕が上がると、そこには歯車をモチーフにしたふたつの舞台装置と、背景スクリーンに映し出されるゴシック調のビジュアル。ステージ全体に“Valkyrie”感が漂っている。

物語は原作でいうメインストーリーの1年前の出来事から始まる。名実ともに夢ノ咲学院の頂点に君臨していたユニット・Valkyrieに所属していた仁兎なずな(大崎捺希)は、リーダーの斎宮宗(山崎大輝)の言われるままにパフォーマンスする自分を“操り人形のようだ”と思い、葛藤を抱えていた。宗は愛らしいなずなを溺愛しているが、声変わりしたなずなには歌わせようとせず、ステージでは録音を使用している。一方、影片みか(猪野広樹)に対しては素っ気ない態度の宗だが、みかの方は宗に心酔している。

そんなValkyrieというユニットの歪さをモノローグで明かしながらオープニングが始まるが、そのパフォーマンスは圧倒的。重厚感のある楽曲に完璧に合わせた動きと狂いのないフォーメーションで、観客を一気に「Memory of Marionette」の世界へと引きずり込んでいく。“芸術的な演出にこだわる格式高く情熱的なユニット”であり“夢ノ咲学院のトップ”というValkyrieの存在感を、これでもかと見せつける幕開けだ。

しかしステージを降りた3人は、パフォーマンスをしていたときの姿とは一変。宗は普段から大事に持ち歩いている人形「マドモアゼル」を片腕に抱えながら、堕落したアイドルたちが溢れる学院への嘆きと、なずなに対する賞賛をまくし立てる。そんな宗に褒められる一方のなずなは現状を不安に思っているが、宗の言いつけを守って喋ることができない。それでも自分がユニットのためにできることを模索して、密かに歌唱練習に励むことを決意する。そしてつねにふたりのことを気にかけているみかは、マイペースながらも一生懸命な振る舞いで、宗となずなの態度を和らげていた。

Valkyrieのメンバーたちは、一方通行のようでいながら実はお互いを思いやって行動している。たまに矢印が向き合い、時にすれ違う。その様子が描き出されるたび、至高の存在のように見えていた彼らを身近に感じ、愛おしさが増してくる。

斎宮宗を演じる山崎大輝は、完璧なステージの姿からは想像できないような宗の性格や言動をコミカルかつ丁寧に表現。もともとスラリとした長身で、華やかで気品のある雰囲気の持ち主。それに加えて、パフォーマンスシーンのみならず指先まで行き渡った仕草へのこだわりが感じられ、“元『五奇人』のひとり”と謳われる“斎宮宗らしさ”を追求した結果が見えた。宗独特の言い回しも感情豊かにこなしており、神経質で自分勝手のようでありながら、実は繊細に相手を想い、ストイックに理想を追い求める斎宮宗という人物の魅力を存分に伝えていた。

その斎宮宗を慕う影片みかを演じる猪野広樹は、不器用でふんわりした物腰の中に、ミステリアスなある種の“怖さ”を残して、影のように宗に寄り添いながらも確かな存在感を持っていた。さらに斎宮宗に対する絶対的な信頼という頑なさと大らかな雰囲気を持ち合わせており、この物語を“人形劇”の中とするなら、彼の糸は一番自由度が高く、長く強靭なものであるような伸びやかさを感じさせた。

そして、言葉を発することができないなずなの心情を、大崎捺希がしっかりと表現。登場時の弱々しさから、状況が変わっていく中で強さを発していく、なずなの輝くような変貌をドラマチックに見せていた。

この3人の人物像と関係性がキッチリと見ている側に届くため、彼らの言動のすべてに説得力がある。完璧ではないからこそ完璧になろうと足掻き、無意識にでも補い合おうとしている彼らの姿が切なくも眩しい。

だが、そんな彼らを失墜させたいと目論む、生徒会長にしてfineのリーダー・天祥院英智(笹森裕貴)の画策により、Valkyrieは次第に追い詰められていく。嫌々ながらも挑むことになった対抗戦形式のライブで、音響トラブルに見舞われたValkyrieは、ついに敗北を喫する……。

音が止まった舞台上で、アカペラで歌い出すValkyrieのメンバーたちのむき出しの姿が胸に迫る。

これまでとは違う角度から見たからこその煌めきがステージにある

それから時が流れ、なずなは、天満光(奥井那我人)、真白友也(宮崎湧)、紫之創(熊谷魁人)の誘いでRa*bitsに移籍。1年生たちを率いてリーダーとして奮闘する、なずなの姿がたくましい。Ra*bitsのパフォーマンスはフレッシュでキラキラと輝いており、Valkyrieのカラーが濃厚な今回の中で一種の清涼剤だ。Ra*bits初の舞台オリジナル楽曲も注目ポイント。彼らならではの衣裳とパフォーマンスもパワフルかつキュートで、見ているうちに自然と笑顔になってしまう。

一方、表舞台に出てこなくなったValkyrieを引きずり出したい英智は、なずな率いるRa*bitsを囮にして宗を挑発する。物語は、様々なユニットが対決する「七夕祭」に向かって再び歯車を回らせ始める……。

英智の率いるfine、そして紅月のメンバーは新キャスト。舞台経験がそれほど多くないキャストもいるはずだが、その落ち着きと安定感に驚かされた。

各ユニットのパフォーマンスはもちろん、宗の幼馴染である鬼龍紅郎(栁川瑠衣)、英智の幼馴染である蓮巳敬人(宮澤 佑)、英智に理解を示す日々樹渉(萩尾圭志)など、関係性の強いキャラクター同士の結び付きも印象的。

これまでのシリーズには8ユニットが登場、ライブ公演『あんステフェスティバル』には31名が出演した。今回はValkyrie、Ra*bits、fine、紅月という4ユニットによる総勢13名のキャストたち。さらにメインとなるValkyrieは最少人数のユニットだ。にも関わらず、人数の少なさを感じさせない濃密な芝居とパフォーマンスで、もっともっと観ていたいと思わせるステージに仕上がっている。

アンコールも含めて見どころがたっぷり。Valkyrieとしての姿勢を貫いたメンバー、その彼らの情熱に対して、己の役割をしっかりと果たすことで支えた他ユニットのメンバーたちの取り組みによって、完成度の高い世界に浸ることができる。これまでとは違う角度から見たからこその煌めきがステージにあるだろう。

天王洲 銀河劇場での上演は12月30日(日)まで。年が明けて1月10日(木)~1月14日(月・祝)東京・日本青年館ホール、1月18日(金)~1月20日(日)京都・京都劇場、1月25日(金)~2月3日(日)大阪・梅田芸術劇場メインホール、2月6日(水)~2月7日(木)福岡・アルモニーサンク北九州ソレイユホール、2月14日(木)~2月15(金)宮城・仙台国際センター大ホールと上演予定。

『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Memory of Marionette~

東京公演:2018年12月28日(金)~12月30日(日)天王洲銀河劇場
東京公演:2019年1月10日(木)~1月14日(月・祝)日本青年館ホール
京都公演:2019年1月18日(金)~1月20日(日)京都劇場
大阪公演:2019年1月25日(金)~2月3日(日)梅田芸術劇場メインホール
福岡公演:2019年2月6日(水)~2月7日(木)アルモニーサンク北九州ソレイユホール
宮城公演:2019年2月14日(木)~2月15日(金)仙台国際センター大ホール

原作:『あんさんぶるスターズ!』(Happy Elements K.K)
脚本:赤澤ムック
演出:宇治川まさなり
音楽:Arte Refact/角谷和俊
作詞:松井洋平

出演:
斎宮宗 役:山崎大輝
影片みか 役:猪野広樹

仁兎なずな 役:大崎捺希
紫之創 役:熊谷魁人
真白友也 役:宮崎 湧
天満光 役:奥井那我人
天祥院英智 役:笹森裕貴
日々樹渉 役:萩尾圭志
伏見弓弦 役:渡邉駿輝
姫宮桃李 役:副島和樹
蓮巳敬人 役:宮澤 佑
龍紅郎 役:栁川瑠衣
神崎颯馬 役:古畑恵介

主催:マーベラス/Happy Elements K.K/フロンティアワークス

公式サイト
公式Twitter(@ensemble_stage)

©2016 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Memory of Marionette~ Blu-ray&DVD発売決定!!

発売日:2019年6月7日(金)
価格:Blu-ray ¥9,800(税別) DVD ¥8,800(税別)
発売元:マーベラス
販売元:アニメイト