戸田恵梨香×大原櫻子、映画『あの日のオルガン』のビンタシーンを回顧

戸田恵梨香×大原櫻子、映画『あの日のオルガン』のビンタシーンを回顧

映画『あの日のオルガン』公開記念舞台挨拶イベントが本日2月23日、東京・新宿ピカデリー スクリーン1で行われ、キャストの戸田恵梨香、大原櫻子、田中直樹(ココリコ)、監督の平松恵美子が登壇した。

戸田と大原がダブル主演した本作は、太平洋戦争末期、子どもたちのいのちを守るために、日本で初めて保育園を疎開させることに挑んだ保母たちの実話を描いた作品。

保母たちのリーダーで責任感の強い板倉楓を戸田、天真爛漫で音楽好きの保母、野々宮光枝を大原が演じ、田中直樹は彼女たちが勤める戸越保育所の所長・脇本滋役を務めた。

この日、会場の客席は満員御礼。知られざる“疎開保育園”の実話について感動し、涙を流す観客も多く見受けられた。

戸田が「皆さん今日はありがとうございます。何か伝わりましたか?」と問いかけると、満員の会場からはそれに応えるような大きな拍手が起こった。

そして、「初めて観てくださった方は、重い話なのかな? って気を構えていたかもしれないですけれど、実際に観ていただいて、さくちゃん(大原)が演じたみっちゃんの明るさに、皆さんも笑顔になったんじゃないかなと思います」(戸田)、「本日はお忙しい中、朝早くから観ていただいてありがとうございます。この映画は終わった後に、お客さん同士であんなふうに思ったよ、こんなふうに思ったよと言い合える映画だと思います。この舞台挨拶のお時間も、映画を観た後のお時間も、楽しんでいただければと思います」(大原)とそれぞれ挨拶。

田中が「本日はお越しいただきありがとうございます。自分も子どもたちとのシーンに関わらせていただいたんですが、現場でも戸田さんと大原さんをはじめ、キャストの皆さんが本当の保母さんのようで素敵でした。自分自身も素敵な作品に参加させていただいたと思っています。本当はもっと設備の整った、良い環境の疎開先を見つけたかったんですが、脇本はあれが精いっぱいでした……」と役の気持ちを代弁するかのようにコメントすると、会場からは大きな笑いが起こった。

平松監督は「映画というものは、公開して初めて完成するものだと思っています。同じ日にもたくさんの映画が公開されている中で、本作を選んでくださりありがとうございました」と、ついに迎えた公開に感無量の様子だった。

今回、登壇したキャスト3人全員が初共演、そして監督とは初タッグ。それぞれの印象について問われた戸田が「あれは、そう、おととしの暖かい時期だった……」と語り口調で思い返しながら、「平松監督は女性なのにすごく凛々しく、男らしく、たくさんの知識と想いが詰まった方だなと思いました。クランクインしてもその想いや強さは変わらなかったですし、本当にカッコいい女性だと思います」と印象を明かすと、「褒め殺しされてる気がします」と監督は恥ずかしそうに照れ笑い。

大原については「ちっちゃい~かわいい~ふわふわ~としていましたね。保育園に行って実際に保育士さんの体験をさせてもらったんですが、そのときもニコニコで走り回っているさくちゃんを見て、なんて元気でフレッシュな人なんだ! と思いました。みっちゃん先生と同じように、子どもたちと同じ目線で接していて、すごく優しい人。例えるなら太陽の人です」と紹介。

バラエティ番組では共演済みだった田中に関しては「えっ!? バラエティでお会いしたことありましたっけ!?(笑)」と記憶がない戸田の様子に、「第一印象がなかったということで……(笑)」と思わずツッコミを入れた田中だが、「でもテレビで拝見しているよりもずっとスマートで、脇本さんの格好をしていると、爽やかな色気を放出されているんです。素敵だなと思います!」という戸田からの突然の告白に、「まったく予想外のコメントが返ってきてびっくりしています……(笑)」と動揺しながらもまんざらでもない表情だった。

また、大原は印象的なシーンについて「恵梨香さんにビンタされるシーン。なかなか人にビンタされることってないじゃないですか。リハーサルでも振りだったんですが、本番だけちゃんとやることになっていて。いざ愛のビンタを受けたときに、人ってこんなに傷つくと同時に、愛情もすごく感じるんだなって思いました。カットがかかった瞬間はもうふたりで笑っちゃって。すごく緊張したシーンでしたね」と撮影を振り返った。

ビンタをした戸田も「今までビンタとか、蹴りを入れるとか、経験してきたんです。あ、もちろん芝居ですよ(笑)。でも相手は今まで男性だったので、受け方も慣れている方が多かったし、アクションシーンでも緊張することはなかったんですけど、女性に対しては初めてだったのでやっぱり緊張しましたね」とこのシーンは緊張したことを明かした。

田中は「脇本は楓先生と一緒に物事を進めていく立場だったので、楓先生が上の立場としてしっかりしなきゃいけない想い、でも不安で揺れ動く信念というのをいちばん傍で見ていたので、(感情を押し殺してきた)楓先生が最後に涙するシーンは、僕の中でも想いが大きかったです」と、楓が唯一甘えを見せることができた脇本の役に感情移入し、思い出深いシーンになったと語った。

楓と脇本の間に特別な感情が微かに垣間見えるシーンに対しては「あれはラブシーンでしたよね(笑)」(戸田)、「あのシーンも緊張しましたね。どれくらいその想いが見え隠れしたほうがいいのか、すごくていねいに演出していただきました」(田中)と、切なく奥ゆかしいふたりの関係の撮影秘話が明かされた。

本作は太平洋戦争末期激動の昭和を描き、昭和から平成、さらにその先の時代へと語り継いでいきたい物語でもあるが、5月1日に新年号に変わり新しい時代がやってくることにちなんで「新しい時代になっても、変わらずし続けたいこと」について発表することに。

戸田が「ダイビング! 海に潜るのがすごく好きで、1年に1回は潜りに行くんですが、自然を感じる時間が自分にとって必要な時間なので、続けていきたいですね。次はパラオにいきたいです」と回答すると、「かっこいい~~!! 国内かと思ったら……」と大原が尊敬の眼差しを向ける。

「日本と比べると潮の流れが速いので上級者じゃないと難しいんですけど、その感覚を味わいたいです。海の中で歴史を見たいなとも思っていて、4~5年くらい前に沈没船を見たことがあるんですが、歴史を海底で見るということに、“生”を感じることができて、感動を覚えたんです。あとはサメとかもみたいです」と戸田が目標を述べると、サメ好きの田中はピクリと反応。しかし、「(語ると止まらなくなるので)僕はしゃべらないようにしておきます……」とぐっと我慢していた。

続いて大原は「こんなかっこいい話の後にする話でもないんですけど……、去年免許をとりまして! ペーパードライバーにならないように運転を続けなければいけないなと思います。普段運転するときに乗せている家族たちは『だんだんうまくなっているよ』って言ってくれるんですが、友達からは『車に乗るならヘルメットを被っていく』と言われています(笑)」とここだけのエピソードを披露。

田中が「僕はコンビなので、コンビを続けていきたいです」と答えると、コンビ仲を心配した戸田が「えっ、大丈夫ですか?」とツッコミ、会場からは再び笑いが湧き起こった。また、平松監督は「仕事ですかね。撮り続けることは難しいと思うんですけどね、また私の作品にも出てください」と、映画に対する強い想いを語った。

さらに戸田は「とにかく私は、今生きている世代の皆さんと一緒に、次世代に対してこのお話を語り継いでいきたいなと思っています。私たちは戦争があった時代のことをわかりきれないし、事実をすべて知ることはできないけど、少しでも知るということがすごく大事です。今回この作品に関わって、ずっと語り継いでいかなければならないことだなと思えたので、皆さんにはそのお力を貸していただければと思います」とこの映画に賭ける想いと感謝を繰り返し述べた。

大原は「今、こうやってお客さんの顔を見ていると、男性女性含めて、いろいろな世代の方たちにこの作品を観てもらえているんだなと思っていました。老若男女、という言い方をすると、軽く聞こえてしまうかもしれませんが、本当に様々な世代に観てほしいですし、観ることができる、幅広く知っていただかなければならない作品だと思います。2回、3回観てもその都度、感じることは違うと思うので、何度も劇場へ足を運んでくれたらうれしいです」とメッセージを贈った。

イベントの最後にはこの舞台挨拶へ足を運んだ観客への感謝の気持ちを込めて、キャスト・監督がステージを降り劇場真ん中の通路を練り歩き、さらに観客の撮影もOK! というサプライズプレゼントタイムが実施され、会場は大盛り上がり! 笑顔で一歩一歩確かめるように歩いたキャスト・監督は、至近距離で多くの人たちの気持ちを感じながら万感の想いで会場を後にした。

映画情報

『あの日のオルガン』
全国公開中!
出演:戸田恵梨香、大原櫻子、佐久間由衣、三浦透子、堀田真由、福地桃子、白石糸、奥村佳恵、林家正蔵、夏川結衣、田中直樹、橋爪功
監督・脚本:平松恵美子
原作:久保つぎこ『あの日のオルガン 疎開保育園物語』(朝日新聞出版)
主題歌:アン・サリー「満月の夕(2018ver.)」
配給:マンシーズエンターテインメント
文部科学省特別選定作品(一般劇映画)
(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会


映画『あの日のオルガン』作品サイト
http://www.anohi-organ.com/

Produced by 【es】エンタメステーション
Supported by M-ON! MUSIC