蜷川実花が映画『人間失格』制作秘話を語り尽くす! 楽曲試聴&トークイベントに登場

蜷川実花が映画『人間失格』制作秘話を語り尽くす! 楽曲試聴&トークイベントに登場

小栗 旬主演の映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』の公開と、本作のサウンドトラックアルバムリリースを記念した楽曲試聴&トークイベントが、9月19日に代官山・晴れたら空に豆まいてにて開催され、蜷川実花監督、三宅 純(音楽)、池田史嗣(プロデューサー)、高石真美(音楽プロデューサー)が登壇した。

台本も打ち合わせもなしで始まったフリートークで、蜷川監督は「仕事で訪れたBEAMSでもらったBEAMS RECORDSに入っていた曲がすごく気に入ってしまって『誰の曲か分からないけどすごく好き!』と、私がパルコで行った展示会のために作った映像の音楽に使用したいと思ったんです。どうやって交渉したのか覚えていないのですが、なんとかたどり着いて使わせていただいたんです」と、三宅との出会いについて約20年前のできごとを振り返った。

しかし、そこから2人の交流はなかったとのこと。蜷川監督は「今回、太宰 治を題材にするというとき、3人の女性の三様の在り方の面白さが現代の女性に通じると思った」と作品に取り組む際のコンセプトを述べ、音楽に関しては「三宅さんの楽曲だとうっすら確信を持っていて、プレイリストでずっと聴きながら脚本開発をしていた」とコメント。続けて、パリコレで偶然三宅と席が隣になったことで「お願いしたいことがあるんです」と、三宅に本作で音楽を担当してもらえないか打診したと語った。

三宅は「まったくいらしていると想定していなかったので」と言い「本当に20年ぶりぐらいでしたが、その時この映画の話をされたんです」と、パリコレの再会が本作参加へのきっかけだったことを告白。蜷川監督から「三宅さんにお願いしてみました」と聞いた池田は「いつかご一緒してみたいと思っていたのですが、日本映画で三宅さんに依頼するのはハードルが高いイメージがあったので、蜷川監督から聞いたときは、『どうやってアプローチしたんだろう』びっくりしました」と、世界的に活躍する三宅への意外なオファーの仕方に、驚きを隠せない様子だった。

また、「実花さんの色があるというのは知っていた」と言う三宅は、蜷川監督に提案した曲や実際に使われた曲に関するトークを、本編映像を流しながら展開。三宅は「最初に蜷川監督が映像に当てて入れてくれた曲を参考にしながらも、僕はパンチを繰り出して納得するタイプなので」と、自らのアイデアも積極的に提案したとのこと。蜷川監督も「三宅さんは、基本真逆の提案で、どれもパンチが効いていて衝撃がすごい」と感嘆していたと話し、「観ていただけると分かると思いますが、同じ映像やセリフでものせる音楽によってはまったく印象が変わるんですよね」と、映画における音楽の力を再認識したとしみじみ語った。

特に宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ演じる女性たちのラブシーンには「それぞれ意味のあるもの」と、強いこだわりを持って臨んだと言う蜷川監督は「かなり(演出が)細かかったようで、アクション監督と呼ばれていました」と苦笑い。三宅も、蜷川監督の独創的な映像表現に呼応するように、さまざまな角度から作品を彩る音楽を提案していったそうで、「サントラっていつもどういうイメージにしていくかがすごく難しい」と話し、「今回は(監督の指示が)明確化されていてとても分かりやすかった」とコメント。すると、蜷川監督は「期待感はきっと伝わってましたよね! もともと大好きだし、お願いする際は圧倒的な信頼があるので細かくオーダーしなくてもよかった」と、三宅に全幅の信頼を置いていた様子だった。

最後に、クライマックスシーンで使用されたある楽曲について、蜷川監督は「この曲をあてた瞬間に物語が女たちのものになるということがハッキリした。もしこの曲が使えなかったらどうしようかと思って」と回想。池田も「ある意味悲惨なはずなのに、観終わって爽快に終われるのは楽曲のおかげ」と話しつつ、「蜷川監督の映画は画の濃度が尋常じゃない。そこに音楽が寄り添うのか拮抗するのかという中で、(三宅の音楽は)画に全然負けてないし、映画が何倍もの力になった。レコーディングで震えたのは初めて」と絶賛。蜷川監督も「めちゃくちゃ楽しかった!」と、三宅との仕事について「なんて贅沢なんだろうって。絶対大好きな人としかやりたくなかったので、本当にご一緒できてよかったと思う。自慢です!」と終始笑顔だった。

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2019.09.10

【STORY】
天才作家、太宰治。身重の妻・美知子とふたりの子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返すー。その破天荒な生き方で文壇から疎まれているが、ベストセラーを連発して時のスターとなっていた。太宰は、作家志望の静子の文才に惚れこんで激しく愛し合い、同時に未亡人の富栄にも救いを求めていく。ふたりの愛人に子どもがほしいと言われるイカれた日々の中で、それでも夫の才能を信じる美知子に叱咤され、遂に自分にしか書けない「人間に失格した男」の物語に取りかかるのだが…。

作品情報

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』
大ヒット上映中!

監督:蜷川実花
主演:小栗 旬 宮沢りえ 沢尻エリカ 二階堂ふみ 成田 凌/千葉雄大 瀬戸康史 高良健吾/藤原竜也
脚本:早船歌江子  
主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ「カナリア鳴く空feat.チバユウスケ」
製作:『人間失格』製作委員会
企画:松竹
配給:松竹、アスミック・エース
R-15
© 2019 『人間失格』製作委員会

オフィシャルサイト
http://ningenshikkaku-movie.com/

小説『人間失格』